川口市の地盤

川口市の地盤概要 領家2丁目 安行出羽4丁目 芝下2丁目 戸塚475* 源左衛門新田17*

川口市の地形

川口市は、大宮台地の南端に位置している。市の北東部には、東北自動車道―首都高川口線のラインに沿って台地が分布している。これらの台地面は小河川や水路によって刻まれ、細かい谷となって複雑に発達している。市の南西部(芝川以西)は荒川芝川の氾濫と蛇行によって生じた広大な氾濫低地となっており、蛇行の痕跡を示すように帯状に形成された微高地(自然堤防)が分布している。同様に、越谷市との境界付近にも綾瀬川伝右川に由来する低地が広がっている。

地形・地質と住宅地盤

台地面

比較的海抜高度が高く起伏の少ない平坦面で、関東ローム層と呼ばれる火山灰土で覆われている。関東ローム層は、上部のローム土(赤土)と下部の凝灰質粘土に大別されるが、自然堆積したローム土は、安定しており比較的大きな強度が期待できるため、表土部分に注意すれば住宅地盤として良好な場合が多い。

地盤データ例
  1. A.源左衛門新田17*

台地と低地の境

台地の側面が低地側へと下っている斜面で、台地面と同様に安定した地盤となっている場所もあるが、後背地から浸透してくる雨水や地下水の影響で地盤が軟弱化したり、雨洗によって台地側から運ばれて再堆積した軟弱土が分布する。また、人為的に造成されているため、場所によって盛土の厚さが異なるように地盤のバランスが悪くなっていることがある。したがって、不同沈下を防止するような基礎補強策が必要となることも多い。

谷底低地

台地部が小さい河川などによって削られて形成された低地で、台地部の間に樹枝状に分布している。台地を形成していた土砂が再堆積した土や有機質土腐植土)などが分布しており、非常に軟弱な地盤となっている。したがって、長期的な沈下(圧密沈下)を防止するような基礎補強策が必要となることが多い。

地盤データ例
  1. B.戸塚475*

氾濫低地

荒川芝川綾瀬川流域に広く分布する標高の低い平坦面である。地下水位が高く、軟弱な粘土シルトが厚く分布しているため、長期的な沈下(圧密沈下)が問題になっている場所が多く、適切な基礎補強策が必要となる。

地盤データ例
  1. C.芝下2丁目
  2. D.安行出羽4丁目

自然堤防

周囲の氾濫低地と比べ海抜高度がわずかに高く、本来は河川に沿って帯状に分布している。河川によって運搬された砂礫が、浅い深度から分布しているため、住宅地盤としては、良好な場合もあるが、河川の氾濫と蛇行によって、自然堤防の上に軟弱な粘性土緩い砂が被覆されている場合には、基礎補強対策が必要となることも多い。

地盤データ例
  1. E.領家2丁目