千葉市緑区の地形

千葉市緑区は下総台地の南部に位置し、区内のほぼ全域に台地が分布している。これらの台地は村田川・鹿島川・都川などの河川とその支流および水路によって削られており、大小の谷地が複雑に分布している。区西端にあたる古市場町とその周辺部は付近を流れる村田川の氾濫低地に属している。

地形・地質と住宅地盤

台地面

比較的海抜高度が高く起伏の少ない平坦面で、関東ローム層と呼ばれる火山灰土で覆われている。関東ローム層は、上部のローム土（赤土）と下部の凝灰質粘土に大別されるが、自然堆積したローム土は、安定しており比較的大きな強度が期待できるため、表土部分に注意すれば住宅地盤として良好な場合が多い。

地盤データ例

1. A.誉田町２丁目
2. B.小食土町116*

台地と低地の境

台地の側面が低地側へと下っている斜面で、台地面と同様に安定した地盤となっている場所もあるが、後背地から浸透してくる雨水や地下水の影響で地盤が軟弱化したり、雨洗によって台地側から運ばれて再堆積した軟弱土が分布する。また、人為的に造成されているため、場所によって盛土の厚さが異なるように地盤のバランスが悪くなっていることがある。したがって、不同沈下を防止するような基礎補強策が必要となることも多い。

地盤データ例

1. D.富岡町32*
2. E.F.おゆみ野４住区

谷底低地

台地や丘陵地が小さい河川などによって削られて形成された低地で、台地部の間に樹枝状に分布している。台地を形成していた土砂が再堆積した土や有機質土（腐植土）などが分布しており、非常に軟弱な地盤となっている。したがって、長期的な沈下（圧密沈下）を防止するような基礎補強策が必要となることが多い。

地盤データ例

1. C.土気町141*

氾濫低地

河川に沿って広がる標高の低い平坦面である。地下水位が高く、軟弱な粘土やシルトが厚く分布しているため、長期的な沈下（圧密沈下）が問題になっている場所が多く、適切な基礎補強策が必要となる。

地盤データ例

1. G.椎名崎町13*