千葉市花見川区の地盤

千葉市花見川区の地盤概要 幕張町1丁目 幕張町2丁目 長作町83* 作新台8丁目 内山町23* 花園4丁目

千葉市花見川区の地形

花見川区は下総台地の中西部に位置しており、海側の地域を除き、ほぼ台地で構成されている。これらの台地は花見川浜田川勝田川などの河川と多くの水路によって削られており、大小の谷地が複雑に分布している。また、美浜区境界付近では以前の砂浜から成長した砂丘砂堆が分布しており、一部は広域埋立地に属している。

地形・地質と住宅地盤

台地面

比較的海抜高度が高く起伏の少ない平坦面で、関東ローム層と呼ばれる火山灰土で覆われている。関東ローム層は、上部のローム土(赤土)と下部の凝灰質粘土に大別されるが、自然堆積したローム土は、安定しており比較的大きな強度が期待できるため、表土部分に注意すれば住宅地盤として良好な場合が多い。しかし、下部の凝灰質粘土は部分的に軟弱になっていることがあるので、ローム土が薄く、凝灰質粘土が浅く分布している場合には、基礎補強対策が必要となることがある。

地盤データ例
  1. A.花園4丁目
  2. B.内山町23*

台地と低地の境

台地の側面が低地側へと下っている斜面で、台地面と同様に安定した地盤となっている場所もあるが、後背地から浸透してくる雨水や地下水の影響で地盤が軟弱化したり、雨洗によって台地側から運ばれて再堆積した軟弱土が分布する。また、人為的に造成されているため、場所によって盛土の厚さが異なるように地盤のバランスが悪くなっていることがある。したがって、不同沈下を防止するような基礎補強策が必要となることも多い。

地盤データ例
  1. D.長作町83*

谷底低地

台地や丘陵地が小さい河川などによって削られて形成された低地で、台地部の間に樹枝状に分布している。台地を形成していた土砂が再堆積した土や有機質土腐植土)などが分布しており、非常に軟弱な地盤となっている。したがって、長期的な沈下(圧密沈下)を防止するような基礎補強策が必要となることが多い。

地盤データ例
  1. C.作新台8丁目

砂堆・砂丘

周囲の海岸低地と比べ海抜高度がわずかに高く、海岸線に平行に分布している。海の波や潮流によって形成された砂浜が成長した微高地を砂堆・砂州と言い、更に堆積した砂が風によって運ばれ小高い丘になったものが砂丘である。(千葉市ではこの砂丘が台地の一部を覆うように発達している地域がある。)浅い深度から砂が堆積し、深度を増す毎に締っていく傾向にあり、住宅地盤としては、比較的良好な場合が多い。しかし、表層に緩い砂が厚く被覆する場合には、基礎補強対策が必要となることがある。

後背湿地

砂堆・砂州などの微高地の背後に分布している湿地で、地下水位が高く、排水性の悪い地盤である。軟弱な粘性土や有機質土腐植土)が分布しているため、長期的な沈下(圧密沈下)が大きく、適切な基礎補強対策が必要となる。

地盤データ例
  1. E.幕張町2丁目

広域埋立地

海岸の浅瀬を人工的に陸地化した部分であり、大規模で厚い盛土が行われている。盛土には掘削残土や瓦礫などを主体とする土砂がよく利用されており、その性質は自然堆積地盤に比べて非常に不均一かつ不安定である。また、盛土は海底に堆積しているヘドロ(非常に緩い砂層)の上に投入されていくため、極めて軟弱な状態となりやすく、通常、宅地として造成する際には表層部の地盤改良を施しているケースが多い。しかしながら、表層改良の程度によっては十分な耐力を確保することが困難な場合もあるため、盛土の状態や地盤改良の有無および精度などを把握し、長期的な沈下(圧密沈下)に対しての慎重な対応が望まれる地盤であり、改めて基礎補強策を必要とする場合が多い。

地盤データ例
  1. F.幕張町1丁目