江戸川区の地盤

江戸川区の地盤概要

江戸川区の地形

江戸川区は、区内全域が低地となっており、荒川・江戸川など河川の氾濫や蛇行によって形成された氾濫低地と、東京湾を由来とする海成の海岸低地とに分類される。大まかに言えば、区の北部に氾濫低地が、南部に海岸低地が分布していると考えられるが、はっきりとした地形的境界はなく、混在している。また、これら低地には、河川の蛇行や氾濫の痕跡を示すように、砂分を主体とする微高地(自然堤防)が分布している。

地形・地質と住宅地盤

氾濫低地

荒川や江戸川流域に広く分布する標高の低い平坦面である。地下水位が高く、軟弱な粘土やシルトが厚く分布しているため、長期的な沈下(圧密沈下)が問題になっている場所が多く、適切な基礎補強策が必要となる。

地盤データ例
  1. 東小岩6丁目
  2. 西瑞江1丁目

自然堤防

周囲の氾濫低地や海岸低地と比べ海抜高度がわずかに高く、一般に河川に沿って帯状に分布している。河川によって運搬された砂や砂礫が浅い深度から分布しているため、住宅地盤としては、比較的良好な場合も多い。しかし、度重なる河川の氾濫と蛇行によって運ばれた軟弱な粘性土や緩い砂が、自然堤防の上に新たに堆積している場合には、基礎補強対策が必要となることがある。

地盤データ例
  1. 西瑞江1丁目

海岸低地

東京湾沿岸に広く分布する標高の低い平坦面である。地下水位が高く、上部には緩い砂や軟弱なシルトなどが分布しているため、標準的な基礎では、十分な耐力を確保することが困難であり、適切な基礎補強策が必要となる。

地盤データ例
  1. 平井2丁目
  2. 東小松川4丁目
  3. 中葛西7丁目