住宅地盤相談室に寄せられたご相談内容 No.56

相談内容

新潟県で現在住宅の建て替えを予定しています。

30年建っていた旧家屋を解体して、同じ場所に3階建て住宅に立て替えを予定していて、スウェーデン式サウンディング試験(チェックポイント5点)で地盤調査を実施しました。

その結果、土地の上層部1.5m位が軟弱地盤(数値が1.5程)で、1.5mより下の層は数値5.0以上という結果が出ました。

私としては、転圧等の費用が掛からない地盤改良で何とかしたいのですが、もし不同沈下等が発生したら不安です。

お金をかけて、ちゃんとした地盤改良をした方が良いのでしょうか。

回答

  • 基礎の接地面(地表-0.3m程度の深さ)を十分に転圧すれば、さらに0.3mほどの土を締固めることができます。
    すなわち試験結果の2コマ分(50センチ)の値は無視してもよいことになります。
  • 残る軟弱層の厚さは0.9mですが、すでに転圧が効く範囲ではありません。
  • 沈下対策としては、以下のいずれかではないでしょうか。
    1. ベタ基礎
      沈下は発生するが、その際に「不同沈下」を抑止する効果を期待できる。ただし、極端な部分2階ではないことと、軟弱層の層厚が測点によって急変していないことが条件。
    2. 地盤改良
      沈下そのものを抑止できるが、コストがベタ基礎よりも高い。
  • 周辺の起伏や立地している地形条件、土質などによって1.と2.のどちらにするかは微妙です。軟弱層の層厚から判断して、地盤改良でも過剰設計ではないと思うのですが。

【 お願い 】

ご相談の事案に対する回答は、限られた情報によって推測される所見であることをご承知ください。
したがって、この回答を直接的に交渉や請求の手段とすることはご遠慮くださるようお願い申し上げます。