相模原市の地盤

相模原市の地盤概要 相南1丁目 相南1丁目 新戸519* 田名83* 陽光台4丁目 上矢部2丁目 田名337*

相模原市の地形

相模原市のほとんどの地域は、相模原台地に属し、道保川をおおよその境として、標高の異なる二つの面(西低東高)から成り立つ。台地面には雨水浸食などの影響による凹地浅い谷が分布している。

氾濫低地などいわゆる低地の分布は、台地を囲む相模川境川沿いにわずかにみられ、相模川流域の相模川低地には自然堤防も分布する。

また、市の南端部に分布する起伏地は座間丘陵と呼ばれ、関東ローム層形成以前の富士火山灰降灰時に当時この地域一帯に分布していた丘陵地が埋没したものであり、丘陵頂丘部の名残である。

地形・地質と住宅地盤

台地面

比較的海抜高度が高く起伏の少ない平坦面で、関東ローム層と呼ばれる火山灰土で覆われている。関東ローム層は、上部のローム土(赤土)と下部の凝灰質粘土に大別されるが、自然堆積したローム土は、安定しており比較的大きな強度が期待できるため、表土部分に注意すれば住宅地盤として良好な場合が多い。

地盤データ例
  1. A.相南1丁目
  2. D.陽光台4丁目
  3. F.田名337*

台地と低地の境

台地の側面が低地側へと下っている斜面で、台地面と同様に安定した地盤となっている場所もあるが、後背地から浸透してくる雨水や地下水の影響で地盤が軟弱化したり、雨洗によって台地側から運ばれて再堆積した軟弱土が分布する。また、人為的に造成されているため、場所によって盛土の厚さが異なるように地盤のバランスが悪くなっていることがある。したがって、不同沈下を防止するような基礎補強策が必要となることも多い。

地盤データ例
  1. B.新戸519*

丘陵地

海抜高度が高く、自然地盤は堆積年代の古い安定した地層で形成されているが、起伏に富んだ地形となっているため、切土盛土による大規模な造成が施されていることが多い。比較的平坦な頂丘部や切土主体の宅地では良好な地盤となっているが、盛土主体の宅地や切土地盤と盛土地盤が混在する宅地では、バランスの悪い地盤となっており、不同沈下を防止するような基礎補強策が必要となる。

谷底低地

台地部が小さい河川などによって削られて形成された低地で、台地部の間に樹枝状に分布している。台地を形成していた土砂が再堆積した土や有機質土腐植土)などが分布しており、非常に軟弱な地盤となっている。したがって、長期的な沈下(圧密沈下)を防止するような基礎補強策が必要となることが多い。

地盤データ例
  1. E.上矢部2丁目

氾濫低地

主に河川流域に見られる標高の低い平坦面である。地下水位が高く、軟弱な粘土シルトが厚く分布しているため、長期的な沈下(圧密沈下)が問題になっている場所が多く、適切な基礎補強策が必要となる。また、同流域の一部には、腐植土有機質粘土が厚く堆積している地域も見られ、基礎補強対策の選定にも十分な注意が必要となる。

自然堤防

周囲の氾濫低地海岸低地と比べ海抜高度がわずかに高く、一般に河川に沿って帯状に分布している。河川によって運搬された砂礫が浅い深度から分布しているため、住宅地盤としては、比較的良好な場合も多い。しかし、度重なる河川の氾濫と蛇行によって運ばれた軟弱な粘性土緩い砂が、自然堤防の上に新たに堆積している場合には、基礎補強対策が必要となる。

地盤データ例
  1. C.田名83*