地形・地図・地盤

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◎地形
   地形とは地球表面の起伏状態(凸凹)をあらわしたものであり、地盤の良否と密接な関連性があります。低地は河川による浸食や微細な泥の堆積を繰り返してきたため一般的に地盤は軟弱です。
 地形を読み取ることは地盤診断の第一歩です。
  大まかな地形分類
・高台−鋤き返されていない限り、地盤は比較的良好なことが多い
・斜面−切り盛り土されるため、造成の精度が重要ポイント
・低地−地盤は軟弱であることが多い

 

◎地形図 
 GEODASでは印刷地図2万5千分1地形図をデジタル化(TIFF形式のラスターデータ)した数値地図25000(地図画像)を使用しています。
 
   地形図には等高線土地利用状況等が示されており、この地図自体が地形を読み取り地盤の状態を知るための有力な情報源となります。
●地形図の解説−日本地図センターホームページより
「内容」 この地形図は、統一した内容と精度で国土全体をカバーしている最も縮尺の大きい基本的な地図といえます。土地の高低や起伏、水系、集落、土地利用、道路、鉄道、その他各種の建造物などが正確に表示されています。地形図1面の平均的面積は約100Kuで全国を約4400面でおおっています。
「使い方」 地形や土地利用について、正確で詳細な表現がなされており、記号や等高線の表現の仕方に慣れれば、その地域の状況がとてもよくわかります。地域のいろいろな計画や調査、郷土の学習、あるいは観光や登山にと幅広い使い方ができます。なお、旧版の地形図は国土地理院で謄本交付をしています。

 

土地条件図(地形分類図)
 GEODASではGISの基盤地図として上記地形図と合わせて2万5千分1土地条件図を使用しています。ただし土地条件図は全国を網羅しておらず、大都市圏はじめ主要都市周辺に限定されます。(GEODASの範囲参照)
 
   土地条件図は地形図を基図としながら、地形分類がカラーで示されており、非常に利用価値の高い地図です。特に低地の微地形分類(扇状地、自然堤防、谷底平野、後背湿地、天井川など)が重視され、軟弱地盤分布の読み取りに有効です。
●土地条件図の解説−日本地図センターホームページより
「内容」 土地条件図は、全国の主な平野とその周辺について、土地の微細な高低と表層地質によって区分した地形分類や低地について1mごとの地盤高線、防災施設などの分布を示した2万5千分1の地図です。防災施設、災害を起こしやすい地形的条件なども表示してあり、自然災害の危険度を判定するのにも役立つ地図です。
「使い方」 土地の成り立ちや災害に対する危険度を知ることができ、宅地や開発地を選ぶときの調査や研究、教材用として活用されています。また、防災対策の基礎資料ともなっている地図です。

 

◎地形ごとの地盤の特徴
地形分類 地盤の特徴
1台地 低地に対する高台で、地盤は比較的良好なことが多い。
2丘陵地
3台地・丘陵地と谷地の境(斜面) 人工的な地盤改変が激しく、地盤の良否は盛土の精度によることが多い。
4台地の低位面 河川によって運ばれた泥土が堆積する低地で、地盤は軟弱であることが多い。特に後背湿地は著しく軟弱である。
5谷地
6氾濫低地
7後背湿地
8自然堤防 砂分の多い土が分布するためにあまり地盤強度が見込めない低地。締った砂・礫層の分布状況によって地盤の良否が決まる。
9旧河道
10海岸低地
11砂堆・砂丘
12扇状地 浅い深度に礫層があり地盤は良好であることが多い。
13広域埋立地 沼、湖、遠浅の海を埋立てた地域。地盤の良否は盛土の精度によることが多い。
  ※解説を追加する予定の地形
    山地、緩扇状地、土石流堆・土石流段丘、湖岸低地、天井川沿いの微高地