住宅の購入・建築に際して 土と家の安全を考えるジオテック(株)

●軟弱地盤は“悪い土地”ではありません
 軟弱というと良くないイメージを持たれるかもしれませんが、”悪い土地”とは思わないでください。重要なのは軟弱地盤に対してきちんとした対策が採られているかどうかです。ほとんどの場合は基礎仕様の変更や地盤補強で問題なく家を建てることが出来ます。
  
●戸建住宅でも地盤調査は常識です
 戸建住宅(木造2Fまで)の場合は構造計算書の添付が不要のため地盤調査が義務づけられていませんが、地盤が原因と思われる不同沈下事故が起きているのは事実です。
 頑丈なベタ基礎を使っているから調査はいらないとか、この辺りは昔からいい地盤だから調査は不要という考えは非常に危険です。一般に地盤がいいと言われる武蔵野台地でも2割ぐらいは何らかの理由で軟弱地盤と判定されます。
 戸建住宅の計画に際してまず地盤調査というのは今や常識です。大手ハウスメーカーのほとんどは全物件を地盤調査したうえ基礎仕様の判断をしています。
 尚、戸建住宅の地盤調査法はスウェーデン式サウンディング試験が費用も安く一般的です。
●建築予定地(または建売物件)は地盤調査をしていますか?
 地盤調査をしていれば注文住宅でも建売住宅でも「地盤調査報告書」を見せてくれるはずです。専門的な部分は理解できないかもしれませんが、「調査の結果問題が無かったので、標準の基礎を使います」とか「軟弱との判定でしたがこういう基礎にするので大丈夫です」といった説明をしてもらえると安心できます。
 もし地盤調査をしていなければ「調査をした上で基礎仕様の判断をしてください」と頼んでもいいと思います(数万円の費用負担の問題はありますが)。
 建売住宅で地盤調査なしの場合は判断に悩みます。建ってしまった後ではどんな専門家でも安全だとか危険性があるとかは断定的な判断をしてくれません。地形や周辺状況、基礎図面などを確認して自分で決めるしかありません。せめて契約書に「将来家が傾いたときは無償で修理する」との項目があるのを確認することです。
  
●地盤調査をしても基礎仕様の決定に迷うことがあります
 建築業者3社から見積りをもらったら、基礎仕様が3社とも微妙に異なっていたというのはよくあることです。A社はベタ基礎、B社は地盤改良3.0m、C社は地盤改良3.5mというようなことです。
 地盤調査をしたのに「基礎仕様の決定に迷う」とは不思議に思われるかもしれませんが、理由は次の通りです。
  1.  費用や施工条件の問題のため、戸建住宅の場合はマンションのように硬い地盤まで杭を打つことが難しい。また建築基準法でも細かいところまでは定めてはいない。従ってこの地盤にはこの基礎仕様で大丈夫という基準は建築業者それぞれが決めるしかない。(ちょっと説明が難しい・・・)
  2.  基礎仕様の判断にあたっては、費用がかかってもより安全にしたいと考える人(会社)と、安全を考えつつもなるべく費用はかけたくないという人(会社)がいる。(どちらが正しいとは一概には言えない ・・・・営業マンはより安く、設計者はより安全にと考えがち)
  3.  地盤補強工事の場合、地盤補強業者が提案した仕様を用いることが多く、その業者の判断基準も一様ではない。
     ・・・・・などなど

 以上のように3社の基礎仕様が異なっていたとしても、どれが間違っているとかどこが信頼できるかなどとは一概に言えません。地盤調査をした上で基礎仕様を判断してきたのであれば、業者を信頼して後はお施主様の選択次第ということになります。ちなみに3社の仕様のうちどれが正しいかと建築士や地盤調査会社などに相談されてもはっきりと答えてくれるところは無いと思います。正しいと答えた会社以外の判断を否定することになるからです。

  
●保証と不同沈下
 「建築業者の10年保証があるから、まあいいか」と考えるのはリスクがあります。建物の傾きを修正するのはテレビの修理などとは違って簡単ではありません。再沈下しない方法を採れば数百万円かかるのが普通です。
 実際に不同沈下が発生すると、まず沈下測定をして事実を調査しなければなりません。また造成をしていれば造成業者と、地盤補強工事をしていれば地盤補強業者と、どこに責任があるのかを話し合わなければなりません。さらに沈下修正方法の検討など、全部終わるまで何年もかかることも珍しくありません。その間お施主様は傾いた家に住み続けなければいけません。まさに「何かあってからでは遅い」のです。・・・・・ぜひ地盤調査をした上で基礎仕様の検討を。
  
●軟弱地盤対策の費用

 軟弱地盤対策の費用は削れるものではありません。「予算が無いからシステムキッチンをあきらめた」というのは基本構造に関わらないことなのでわかりますが、「予算が無いから地盤補強をやらない」というのは、将来家が傾いてもしょうがないということになります。土地と家の資産価値を保つために、必ず地盤調査をして対策を検討しましょう。
 また、たまに建築業者の方から「お施主様から地盤補強は必要無いのではと、言われている」と聞くことがあります。もし施主側の意向で基礎仕様・地盤補強の仕様が変更されたとすれば、将来地盤に起因する事故が生じたとしても、その責任は施主側が持つということになりかねません。考えてもいなかった費用がかかって大変なのはわかりますが、地盤補強工事の金額は100万から150万程度、土地と家の価格が5000万円だとすると2〜3%ほどです。大切な資産の価値を守るための費用と考えれば、やむを得ないものです。
 くれぐれも慎重な対応を望みます。

  

| ホーム |


作成者情報
Copyright(C) 1999 GEOTECH Co.,Ltd. All rights reserved.
最終更新日: 1999/06/08